第4回 <夜のパン屋さん>はじめました。その2

 

 

第4回
<夜のパン屋さん>はじめました。その2

 

 今年もあと残り2ヶ月になりました。2020年が過ぎるの、早かったなあ。 コロナの異常事態よ、早く過ぎ去れ、と思っていたせいじゃないかと思うんです。なんだか、春から夏、秋、と半分目を閉じるみたいにして、じっと我慢をするような気持ちで、鬱々としがちな気分を忘れようといているうちに過ぎ去ったようでもあります。

 


そんな中の<夜のパン屋さん>は、じたばた、あたふたするうちにオープンし、営業日を重ねています。何よりも大変だった参加していただくパン屋さん探しも、ようやく10軒までになりました。今日も、明日から出していただけるパン屋さんと打ち合わせに北区まで行ってきたところ。昨日は、知り合いが紹介してくれた、浜松のパン屋さんと長電話をし、これからどういう風に参加してもらうかを相談しました。日々何回となく、パンのピックアップに誰が行くかとか、取材対応をどうするかとか、メールや電話でスタッフとやりとりしているうちに一日が暮れます。自分の仕事はついつい後回しになって、冷や汗。

 


暫定的に決めた木、金、土の夜のパン屋さんの営業日を終えると、日曜の休みはあっという間に終わり、月、火、水曜日には、新しく参加してくれるパン屋さんへ打ち合わせに行ったりして各種ミーティングでひゅーっとすぎて、あらあらというまに、さて明日はもう営業。

 

 なんにせよ、立ち上げというのはこういうものでしょうか、早く軌道に乗せて<通常営業です>なんて余裕をかましてみたいものです。

 この間、いくつか気がついたことがあります。

 

 まず、始めてみると転がっていくものだ、ともかく初めてみてよかったということ。これは私がB型の計画性なし、なのに猪突猛進タイプっていうことにおそらく関係しています。頭の中でなんどもいろんな状況のシュミレーションはするし、道筋も整理するのですが、それで計画を立てて始めてみても必ず問題は出てくるので、いっそのこと最初からゆるゆるにしておくようになりました。 臨機応変な現場力とも、またはノープランとも呼ぶ<?>、走りながら考えるというパターンです。<でもこれ、多分まわりの人は大変ですよね、ほんとにすみません。>でもパソコンの前で計画し続けるより、実際に走り出した方が問題もはっきりしてくるし、やるべきことも見えてきます。何よりはじめの一歩をともかく踏み出してみる大事、を大変さを実感しつつも感じました。

 

 そしてその<ゆるゆる>のせいなのか、その場で気がつく事もたくさんあります。例えば<夜のパン屋さん>ではパンという食べ物を間に置いて、来てくださる方と向き合うのでなんだか空気が柔らかいんです。どういう仕組みかとか、なんのためにやるのかという言葉の半歩も一歩も前に、まず「おいしそう!」なんていう言葉が出てくる。ありがたいです、これ、食べ物の持つ力だと思ったんです。だとしたら、コロナ下で暮らしに不安のある女性たちに気楽に話しに来てもらったりしやすい場所かもしれない、と気がつきました。

 

 最初はビッグイシューの販売者さんたちの仕事作りをイメージしていましたが、もしかすると女の人の小商いとしてもいけるのかも、とすでに初日に気がつきました。まだ思いつきの段階です。まだゆるゆるの段階です。でも、こうしたらいいんじゃないか、ああしたらできるんじゃないか、と頭の中でのシュミレーションが始まりました。

 

 なんだか、広がっていきそうな予感を持っています。 また随時、報告しますね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回は、12月中旬更新予定です。お楽しみに!