こんにちは、エコデパスタッフの目代です。気負わず、手軽に暮らしのプラスチック削減に貢献できる日用品をご紹介する連載コラム【日用品1つからはじめる、脱プラな暮らし】。vol.1では、プラスチックハンガーに代わる「エシカルハンガー」をご紹介しました。
>過去記事【日用品1つからはじめる、脱プラな暮らしvol.1】はこちら
vol.2となる今回は、洗濯の際の「マイクロプラスチック」の流出について考えます。また、その対策となるアイテム「洗濯ネット」もご紹介いたします。
あらためて「マイクロプラスチック」とは?
「脱プラスチック」というワードと合わせて耳にするようになった「マイクロプラスチック」。何となく小さなプラスチックということはわかりますが、具体的にどのようなものを指すのでしょうか?
長らく使用していたプラスチック製洗濯バサミが砕けてしまうように、プラスチックは時が経てば劣化します。同様に、海の中を漂うプラスチックゴミも紫外線や波の力などによって壊れ、次第に小さくなっていきます。
プラスチックは小さくなっても自然に分解されることはなく、いつまでも海に残り続けます。そして、こうしたプラスチックがさらに細かくなり、5mm以下になったものが「マイクロプラスチック」と呼ばれています。実はこの「マイクロプラスチック」は、私たちの暮らしの中でも放出されているのです。
<家庭から流出する「マイクロプラスチック」の一例>
①化粧品や歯磨き剤に含まれる1mm以下の「マイクロビーズ」
②キッチンで使用しているウレタンスポンジの破片
③化学繊維の衣類を洗濯することで出る「マイクロプラスチックファイバー」
①、②の場合、お買い物の際に素材や原材料をきちんと確認し、「マイクロビーズ」入りの化粧品やウレタンスポンジを選ばないようにすることで、「マイクロプラスチック」の流出を防ぐことができそうですね。
では、③の洗濯時の「マイクロプラスチックファイバー」の流出を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
衣類からのマイクロプラスチックの流出を防ぐには?
ある研究では、フリースジャケットを1回洗うと最大2gの「マイクロプラスチックファイバー」が出ることが分かっています。さらに、新品よりも洗い込んだフリースジャケットの方が、より多くのファイバーを放出するという結果も。とはいえ、私たちの生活に洗濯は欠かせません。そこで、毎日の洗濯で「マイクロプラスチックファイバー」の流出を防ぐ方法をご紹介します。
・天然繊維の衣類やタオルを使用する
フリースをはじめ、ポリエステル製のタオルやアクリル毛布など、私たちは様々な化学繊維製品を使用しています。まずは身近な衣類やタオルから、コットンやリネンなどの天然繊維に切り替えることをおすすめします。
・こまめに洗濯機の「ごみ取りネット」をそうじする
洗濯中に出た糸くずやホコリをキャッチしてくれる「ごみ取りネット」。ここにも「マイクロプラスチックファイバー」はたまります。ただ、ホコリがたまっていたり、フィルターが目詰まりしていると、せっかくキャッチした繊維クズが再流出してしまうことも。そのため、こまめな清掃が必要です。
また、そうじの際に洗面所などで水洗いをしたくなりますが、それでは結局「マイクロプラスチックファイバー」を流出してしまうことになります。たまった糸くずやホコリは、ごみ箱などに捨てるようにしましょう。
・「洗濯ネット」を使用する
化学繊維製品の洗濯の際は、「洗濯ネット」を使用することで「マイクロプラスチックファイバー」の流出を減少することができます。素材には天然繊維や環境に配慮した繊維を使用したものを選びましょう。「洗濯ネット」の素材にも配慮することで、より環境に配慮した、やさしい排水を行うことにつながります。
選ぶならやっぱり天然繊維、オーガニックコットンの洗濯ネット
やわらかく、伸縮性に優れたオーガニックコットンのメッシュ地を使用した「オーガニックコットン 洗濯ネット」。法的に証明された有機栽培の綿花を原料とし、NPO法人日本オーガニックコットン流通機構の認定を取得しています。糸や生地の生産から最終加工の段階まで、過度な化学処理を施していません。
天然繊維のため、化学繊維製の洗濯ネットと比べて、洗濯ネット自体からのマイクロプラスチックの流出を減らすことができます。また、ネット内での衣類のズレを防ぐことで大切な衣類を守ります。
ファスナーカバーでつまみの破損や衣類への引っ掛けを防ぎます。Mサイズ、Lサイズをご用意しております。
ご愛用いただいているお客さまからいただいた嬉しいお声もご紹介します!
お客さまの声
細かい網目で「マイクロプラスチックファイバー」をキャッチ、ランドリーウォッシュバッグ
特殊な細かい網目が、マイクロプラスチックファイバーをキャッチし、海への流出を削減する「ランドリーウォッシュバッグ」。洗濯ネットを使用することは、洗濯によるダメージからお気に入りの衣類を守り、長く愛用することにもつながります。
※中に残った埃やマイクロプラスチックファイバーは、ゴミ袋の中で裏返し、はたく、もしくは布などで拭い落とし、自治体指定の方法で処理を行なってください。
また、ループ付きなので、吊り下げて乾燥・保管が可能です。カットソーなら4~5枚程度が入る「50×70cmサイズ」と、下着なら2枚程、靴下なら2〜3足入る「35×35cm(mini)サイズ」がございます。
いかがでしたでしょうか。今回はお洗濯の際の「マイクロプラスチックファイバー」流出防止につながる「洗濯ネット」をご紹介しました。毎日のお洗濯をもう一歩環境にやさしいものにしていきませんか?
エコデパの「サスティナブルなアイテム」特集では、他にも暮らしのプラスチック削減に貢献するアイテムをご紹介しております。ぜひそちらも合わせてチェックしていただけたらと思います!
<参考文献>
・中嶋亮太『海洋プラスチック汚染ー「プラなし」博士、ごみを語る』、2019年、株式会社岩波書店
・インフォビジュアル研究所『図解でわかる14歳からのプラスチックと環境問題』、2019年、株式会社太田出版
ーこのコラムの書き手ー
スタッフ・目代 / mokudai
神奈川県横浜市出身で、夫と7歳の子どもとの3人暮らし。蚊に刺されやすい。
好きなもの / コーヒー、クリームソーダ、ヨガ