代表 富士村夏樹 講演録
■森林育成編 10. 洗剤にヒバの能力を
そこで私は大変贅沢なんですが、ひばの油を洗濯石けん「美葉うぉっしゅ」に初めて配合利用したんです。業界では初めての試みとなりました。お洗濯をしながら衣類の抗菌と消臭ができちゃうのが何といっても特徴です。森の香りでお洗濯が出来る洗濯石けんということになりますでしょうか。 この石けんの特徴として、柔軟剤を使わずに、これだけ柔らかくなる石けんというのは先ず他にないと思います。石けん愛用者は石けんだけだとゴワゴワ感があるので、一緒に柔軟剤を入れたり、抗菌剤を使ったりという方が結構多いんですね。 そういう意味で石けん業界からも小さい会社のわりになかなか良いものを作っているねと評価をいただいております。 なぜ、柔軟剤を入れなくてもいいか、そこには石けんを作る過程においてちょっとした秘密があるんですね。先ほどお話した「鹸化」の過程を経まして、その後、グリセリンという油を通常の大手の石けん会社さんでは抜いてしまいます。 なぜか? 一番高いものだからです。グリセリンというのはお聞きになったことがあると思いますが、油です。化粧品、ファンデーションを固めたり、食用のマーガリンなどに使用するために、鹸化した後、それを抜き取ってマーガリン屋さんや化粧品会社に売ってしまうんです。 残ったものが石けんになるんです。うちはグリセリンを抜いていないので石けんの中に油が含まれています。その油の効果、つまり保湿効果があるため、フンワリ柔らかく仕上がるんです。洗浄力が良く、特に油汚れには大変強い、その理由は油は油で落とせるからなのです。 また、この石けんは北海道の苫小牧というところで作られており、苫小牧の真冬の水でも溶けやすいように作られていますから、水溶けが良い、石けんカスが出来難いというのが特徴です。 お風呂の残り湯で溶かす必要がないのです。 洗濯用として開発されましたが、例えば年末の大掃除、換気扇の汚れ落としには凄い効果があります。換気扇の羽を取り外して、この美葉うぉっしゅをパラパラっと振り掛けて、少しだけ水を含ませて、後は軽くパッティングするだけです。 決して強く擦る必要がありません。ピカピカになります。まさに油は油で落とすんだなという実体験できます。 それから消臭効果という部分、苫小牧ではカレイが良く釣れるんですね。その時に使う釣りの餌なんですが、なんて言ったかな、こんな気持ちの悪い、あっ確かイソメというゲジゲジみたいな虫、あれが実にくさいんです。 たいてい雑巾や軍手を使って針に通すのですが、釣りを終えて何回洗濯してもその匂いはなかなか消えないんです。それが美葉うぉっしゅで洗うとたった一回洗濯するだけで匂いが全くなくなってしまうので現地の皆さんは大変驚いています。 他にも、お魚のグリル、秋刀魚などを焼いた後、是非お試しください。同じようにパラパラっと振り掛けて、後はスポンジで軽く洗うだけです。一回でお魚の嫌な匂いも簡単に取れてしまいます。 ペットの毛布なども匂いが簡単に取れてしまいますね。そのあたりの消臭効果があるのも美葉うぉっしゅの特徴のひとつです。 洗剤を勉強するとびっくりしますね。あれ、ほとんど全部といってもいいでしょうが、中身はみな同じなんですよ。 床用・トイレ用・お風呂用・洗濯用等種類別に商品化されていますが、同じものなんです。皆さん、ご家庭にはいろいろな洗剤を沢山買い込んでいますね。何種類も。でも基本的には一か二つあればすべて賄えます。お洗濯だけですとこれひとつで約60回お洗濯できちゃいます。 美葉うぉっしゅ一つあれば、何にでも使えます。トイレ・床・玄関のタイル掃除にも、お風呂、車のウォッシャー液としても使えますので、結果として大変便利で安いということになります。 ご家庭で要らなくなったペットボトルに少し小分けして、台所やトイレなどに置いておけば大変便利に使いこなすことが出来ます。 環境に負荷のかかる合成洗剤ではなく、ぜひ美葉うぉっしゅをお試しください。美葉うぉっしゅの袋には「合成洗剤、それとも石けんというメッセージを入れたのですが(洗濯と選択を引っかけたつもりなのですが)あまりわかってもらえていないかもしれません。(笑) 良く友人が私に向かって、「富士村、どうして洗剤をやろうと思ったの?」と聞いてきます。そんな時は「いやー潜在(洗剤)意識かな」なんて冗談を言っているのですが、実際のところ今、私は潜在意識ならぬ、「洗剤意識(一式)」を持って毎日営業に歩いています。 前へ 次へ |
環境にやさしいを超えた活動こそ、今…。 -川や森や大地が蘇る- ■水環境編 1. 健康と生活排水のつながり 2. きれいな水を作る洗剤誕生 3. 水の流れがわかるポスター 4. 水も飲めない子どもたち 5. 生活を楽しくアートしよう 6. 水の汚れの原因は? 7. 川や海を汚さないように 8. ゴミをなくすものづくり ■森林育成編 9. 天然の抗生物質青森ヒバ 10. 洗剤にヒバの能力を 11. 竹炭は地球を救う 12. 竹を活用した古来の叡智 13. 偉大な生命力をもつ「竹」 14. 備長炭の八倍の効果 15. 先人たちの知恵 16. ユニークな洗剤を広める 17. せっけんよりも安全 18. 環境にやさしいを超えた活動 19. 環境保全と福祉が一体となる 20. 廃油回収、井戸の寄付 21. 植物の浄化作用を雑貨に 22. 竹タオルの抗菌効果 23. 職人の技 24. 木のぬくもりとあたたかさ 25. かびが生えないヒバまな板 26. 伝統技術の継承 ■土壌改良編 27. 農薬を使わない防虫スプレー 28. 天然防虫スプレー誕生 29. シロアリ駆除に使われる農薬 30. 床下に使用される大量の農薬 31. 5000社もあるシロアリ業者 32. シックハウスと近代住宅 33. 青森ヒバでシロアリ防除 34. 住宅の健康診断 35. シロアリと阪神大震災 36. シロアリはゴキブリ科 37. 消費者が流通を変える 38. 害虫駆除業の閉鎖性 39. 生産者と消費者の橋渡し |