竹紙 ~持続可能な竹との新しいつきあい方~

竹紙 ~持続可能な
竹との新しいつきあい方~
エコデパジャパン運営会社である有限会社生活アートクラブでは、2013年度より、自社制作カタログチラシなどの印刷物に「木になる紙」を積極採用し、九州の森の間伐を推進、林業と山林活性化及び地球温暖化防止へ貢献して参りました。
木になる紙についてのご紹介はこちら

そして次の新たな取り組みとして、放置竹林の改善に着手することにいたしましたので、その取り組みをご紹介いたします。

日本における竹林の現状

竹林は里山の大切な環境要素の一つでした。
  • 豊富な食とありとあらゆる生活用品の供給
  • 土木・建築用資材として活用
  • 神事・文化面での活用・・etc
→人の定期的管理で、土地の保水・強度保全に加え、生物の多様性も保全されていました。
しかしながら
「プラスティック製品の台頭」+
「海外の安価な水煮筍・竹材の輸入増加」により

竹の無価値化 → 竹林の放置
このことにより
竹害の問題に発展
  • 他の樹木群を駆逐して生態系を壊す
  • 斜面の土砂崩れ
  • 竹を枯らすための除草剤による土壌汚染
という問題が発生している状況です。
竹害イメージ土砂崩れ

放置竹林の改善は様々な環境効果を生む〜自社での竹紙開発へ〜

  • 樹木の生長促進
  • 植物相の改善による雑木林の復活
  • 生物多様性が生まれる
  • 水源かん養・土砂崩壊防止機能
そこで生活アートクラブでは少しでもこの状況を変えたい、という思いから
オリジナルの竹紙を開発することを決意しました。その名も「にっぽんの竹紙15」
この紙の最大の特徴は竹の「みなし配合」ではなく「実配合」という事になります。成長の速い竹は持続可能な有効資源になります。知恵を絞った新しい用途の開発を推進できます。

ちなみに竹林面積が国内一広いのは鹿児島県です。上位5県(大分、山口、福岡、熊本の順です)竹林保有者が伐採した竹は現在年間2万トン、竹林面積220ヘクタール分に相当する伐採量になりました。

鹿児島県庁や薩摩川内町役場の方々、竹を伐採してくれている方たち、加工者、竹職人や現地の名の通ったタケノコおじちゃんに至るまで、地域の人たちと顔の見える関係を築き、地域の環境・経済を豊かにする自称「しあわせの経済・地域版SDGs」はとても価値のある取り組みだと自負しています。

薩摩川内のタケノコ名人

薩摩川内のタケノコ名人。伐竹する際にも彼の目利きが必要

生産者の方

竹細工を営んでいる家族経営の生産者の方

中越パルプ工業

竹紙の生産をして下さっている中越パルプ工業株式会社 川内工場にて「地域貢献にも繋がる」という熱い想いを互いに共有

持続可能な竹との新しいつきあい方

竹や竹林は、日本文化や日本の暮らしに身近な存在でしたが、そのようなつきあい方が失われつつあります。今さら、昔のような竹とのつきあい方をしようとしても難しいでしょうが、新しいつきあい方はできると思います。弊社では、それが「竹紙」ではないかと将来を期待しています。

竹紙を身近なものとして使っていくことが、日本人と竹との距離を縮め、それが日本らしい里山の景観や環境及び日本文化の保全につながっていければとても嬉しいと思っています。
SDGsイラスト
情報提供・環境教育のご紹介
・得意先への学習会の実施
・得意先へ販売企画媒体での使用 など
を実施しており、竹紙の価値を認められての採用が広がっています。
チラシ

得意先へ販売企画媒体例