森林(もり)を育てることが未来につながる「木づかい生活」

木になる紙で温暖化をストップ!

薄れつつある森林との関わり

国土の約66%が森林という、日本は世界有数の森林大国。森林は、豊かな水や生態系を育み、日本の環境と人々の生活に密接に関わり大きな影響を与えてきました。
長い歴史の中で、日本人は森林資源を持続的に上手に活用し、森林や自然と共に暮らす知恵や工夫を蓄積してきました。
ところが、燃料や道具が石油や石油製品に代わり、また、木材も産業目的による外国産材輸入が多くを占めるようになる中、木材自給率は僅か36.1%である現状、経済的な価値を生まない地域の森林に関心が寄せられなくなりました。その結果、人と森林との関わりは薄れ、山は荒れ、自然と共に暮らす知恵や工夫は失われつつあります。

薄れつつある森林との関わり

森林は持続可能な天然資源

森林との関わりが多かった先人達は、戦後にあたる50年前より段階的に、次の世代のために杉や檜などの苗木を植えてくれました。それが今、1,000万haの育成林として、収穫期を迎えようとしています。人工植林地の6割は適正な間伐の必要性があること、また現在それがなされずに放置されていることで山林が荒廃、老化しています。
間伐=単なる伐採ではありません。間伐の意味は木の密度を適正にし、木々のピッチを広げ、地表に光が差し込む事で木の幹や枝、根や葉はCO2を吸収し、同時に酸素を発する光合成を活発に行うことで成長していくことができるのです。
間伐した隙間に小さな木を植林していき、大小の木の混在した豊かな森をつくる事で森の小動物を守り、降った雨水を土壌に蓄え、ゆっくりと川に流すと共に、二酸化炭素を吸収し酸素をつくり、地球温暖化を防ぐ大変重要な役割をも担っています。国土の保全や水源のかん養、生物多様性保全など多くの機能を有している森林の適切な整備・保全を行うことは「美しい森林づくり」を進める上で我が国の礎となるものです。
そして何より、森林は地球規模的な見地からも持続可能な天然資源であることに価値があります。

危ぶまれる京都議定書6%CO2削減の公約:森林の吸収には一定の効果!

ところで、温暖化防止を地球規模で考える国際的なルール「気象変動枠組条約」に基づき、平成9年に採択された「京都議定書」で、我が国は温室効果ガスの総排出量を6%削減することを国際的に約束、その内の約3分の2にあたる3.8%(1,300万炭素トン)を国内の森林による二酸化炭素吸収によって成し遂げることを公約しました。「京都議定書」の目標を達成するためには、化石燃料の使用を極力控えた省エネ対策などによる排出抑制と、森林による二酸化炭素の吸収量を確保していくことが不可欠です。
このため、林野庁を主体とする政府や関連団体等は「美しい森林づくり」に向けた適切な森林の間伐・整備・保全、国産材利用、担い手・地域づくりなどの取組と循環社会の構築に向けた広報活動がなされました。
森林によるCO2吸収量については、間伐等の森林の手入れが全国各地で進み、また企業の積極的な取り組みや国民の意識も相まって2010年に目標値の3.8%に達したところではありますが、削減目標値の3分の1にあたる省エネ対策などについてはまだまだ全体の排出量も多く、目標の6%には遠い状況下にあります。
京都議定書の第一約束期間が本年2012年で終了しますが、約束期間終了後も、日本は引き続き地球温暖化問題解決のため、最大限の努力を行なっていく事を約束しています。

危ぶまれる京都議定書6%CO2削減の公約:森林の吸収には一定の効果!

生活アートクラブの森林との関わり

エコデパジャパンを運営する有限会社生活アートクラブでは、平成14年に創業以来、国産材の利用推進「木づかい運動」に賛同を呼びかけ、木の温もりをテーマに、木製品や木の香り=フィトンチッド作用のある防虫剤などの日用生活雑貨卸を行うメーカー問屋として、全国の生活協同組合や自然食宅配ルートなどで国産材製品のご紹介を行なってきました。弊社国産材製品のご紹介は、主としてカタログチラシ形態が多く、季節や目的に応じた企画「木のある暮らし」「緑のある暮らし」「青森ひば」「ナチュラルケア」「手にやさしいキッチンツール」「こどもたちへのおくりもの」「迎春」「森林の恵みの防虫・消臭剤」など、現在約2000種以上の製品紹介をしてきました。
お蔭様で2007年11月~2009年10月迄の2年間で国産材製品57000点余りを世に送り出すことが出来、平成21年度には積極的な活動が評価され「木づかい運動推進部門」に於いて農林水産大臣から感謝状賜りました。
より豊かな暮らし提案として皆さまのお手元で活躍することを、弊社は心より嬉しく感じております。

生活アートクラブの森林との関わり

(中央が弊社代表富士村)


森林との上手な付き合い方で日本は温暖化対策で世界を主導できる!

さて、数年来「木づかい運動」で森林のことを考えてきた生活アートクラブとしては、この5年間で一定の成果のあった森林による温室効果ガスの吸収量でCO2を削減するという計画の、国家としての更なる積極的な取り組みを推進していかなければならないと考えています。
それは京都議定書の公約を確実に履行する国家としての諸外国に対する責任と信用問題でもあり、日本人としての品格にも繋がります。事実、京都議定書の約束期間で、日本が森林吸収源を活用して温室効果ガスを削減している量は欧州諸国の10倍以上という実績があります。
これは一つの成功例でもあり、今後更なる積極的な取り組みを行い、実績を上げることで、国際的な評価と温暖化対策を主導していく環境先進国となり得るのかもしれません。

地球温暖化問題は人類の生存基盤に関わる最も重要な環境問題でもあり、究極的には世界全体の排出量を自然界の吸収量と同等のレベルに抑えこむ必要があります。
その為には京都議定書から離脱したアメリカや削減義務を負っていない中国も巻き込んだ全世界に共通する長期目標として取り組むことが不可欠となります。
現状の世界の排出量は、自然界の吸収量の2倍を超えており、大気中の濃度は高まる一方です。
温室効果ガス、とりわけ二酸化炭素は、経済社会活動や国民生活の日々の営みから発生するいわば副産物であり、その削減は容易ではありません。当然のことながら我が国一国の取組みでは足りず、地球規模で温室効果ガスの総量を削減していく必要があります。

また我が国の利益として考えても、温暖化防止という環境問題に絞って森林を活用するというだけの狭い観点だけではなく、かつての日本人の生活に密接に関わり合って来た我が国最大の天然資源である森林資源との将来的な付き合い方を見直していく絶好の機会なのかもしれないと思います。

国民生活と産業活動の基盤を海外の天然資源に依存する資源小国家である我が国こそ、また自然と調和した生活文化と歴史を有する我が国こそ、世界に対して持続可能な森林資源を効率的に利用する魅力的な社会像を示し、その具体的実践と成果を以って国際社会に寄与していくべきと考えています。

戦後植林した杉や檜は今、収穫期を迎えています。収穫期の森林は木材として使えるまでに成熟しており、若木と比べCO2の吸収量も減ってきています。全国各地の森林需要、山林の現状から見ると、国産材の需要拡大、間伐材の利用拡大は可及的に求められております。
「木を伐る、或いは間伐を行う」→「正しく使う」→「植える」→「若木を育てる」→「健康な森を広げる」→「山林所有者への支援」という全体像、森林管理がきっちりと整備されて循環型社会が構築されていることを実践していかなくてはなりません。

生活アートクラブ、エコデパジャパンでは創業以来、まな板やトレー、カトラリーや箸、調理器具、家具などの生活に密着した豊かな暮らし提案としての生活雑貨のご提案という範疇に留まっておりましたが、予てから間伐材の大量消費、木材の需要拡大ができる何か名案がないか、奇想天外な方策がないか、模索しておりました。

国内初の「輪転機用印刷用紙:木になる紙(間伐材30%含有)」を採用することに決定!

そんな折、一昨年春、国際展示場ビックサイトで株式会社ファイル、滝社長とのご縁がありました。
株式会社ファイルは福岡県の文具メーカーで、主として間伐材を使った文具(便箋や封筒、ファイル等々)では弊社も数年前からお取引をさせて頂いておりました。
間伐材30%含有したコピー用紙「木になる紙」の発売披露で出店をしていたブースを私が訪問。
互いの事業内容を紹介し合い、志を共有する同士ということで意気投合、早速ながら、、というか、勝手ながら、、、「木になる紙」の輪転機用印刷用紙開発を依頼したのでした。一般の方には余り馴染みのない輪転機用印刷紙、これは印刷会社が製紙問屋から購入するロール状の用紙で、いわばトイレットペーパーの大型版とでも申し上げたらよろしいでしょうか。
通常の巻物としては1ロール700キログラム程度の大きな代物で、時折、大型トラックなどに積載されている姿を目にすることがあります。

というのも、弊社は小規模ながら、それでも年間2500万枚程度のカタログチラシ印刷を行います。
コピー用紙に間伐材を30%含有できるのならば、輪転機用の印刷紙にだって使用できないことはないのではないか、と考えたからです。
創業来、環境にやさしいでは手遅れである、環境負荷をかけないことよりも環境を育てていく活動こそ重要! が生活アートクラブの真骨頂ですから、これの開発のきっかけをつくり、
一年がかりで製品化していただいた株式会社ファイルさんには感謝の気持ちで一杯です。

木になる紙で、間伐材の大量消費が実現できる!

そして何より、「木になる紙」を弊社年間使用量に転換すると、これまでに考えられなかった相当量の間伐材の消費、利用に繋がります。

木になる紙 木になる紙
▲古紙パルプ70%以上と間伐材30%(クレジット方式)で地球温暖化対策貢献商品

木になる紙の製品販売はこちら

間伐材を1箱(A4)購入頂くことで温暖化対策への貢献が2つの視点から可能です。

1.林業・山村の活性化や地球温暖化への貢献
 間伐材を1箱買っていただくことにより、約52円が森林所有者に還元されます。
 また、約20㎡の間伐や約9.5kgの二酸化炭素吸収に貢献できます。

2.カーボンオフセット
 企業活動の中で、削減努力をしても排出されるCO2の一部1,025gを排出権クレジットで
 オフセット(相殺)できます。※発行済み京都メカニズムクレジット(CER)を使用しています。

使用量と温暖化対策への貢献について

・R社(本社:東京港区芝公園)様への持ち込みチラシ1回の「木になる紙」使用部数(1回79000部)

木になる紙使用に於ける温暖化対策への貢献)

・R社様での企画1回分を79,000部として
 例)<A3マット、B巻、65.5kg使用>

使用量
枚/連
間伐面積
(㎡)
CO2吸収量
(㎏)
カーボン
オフセット(㎏)
所有者への
還元
79,000/20.9 2,675 1,316 136,89 6,844円


運営会社 「生活アートクラブ」の「木になる紙」使用実績(2012年9月1日~2019年5月31日)

年間使用計画を大幅に上回り目標達成しました。
木になる紙の年間使用実績について(PDFファイル)

・例)<A3マット、B巻65.5kg、53kg、D巻57kg、混合使用>

使用量
枚/連
間伐面積
(㎡)
CO2吸収量
(㎏)
カーボン
オフセット(㎏)
所有者への
還元
4,617万枚/12,522 ※1,577,536 775,600 81,000 4,050,000円

※東京ドーム、グランド約34個分の間伐面積

木になる紙使用に於ける温暖化対策への貢献
クリックすると大きい画像が開きます。

「木になる紙」コピー用紙1箱の購入で相殺できる二酸化炭素を排出する行為

「木になる紙」コピー用紙(A4サイズ2,500枚入)を1箱購入することで、
以下の行為に伴い排出される二酸化炭素をゼロ(相殺)にすることができます。

自動車を走らせる場合自動車を走らせる場合
自動車の区分 走行距離
1.8L級 市街地3㎞、郊外5㎞
プリウス 市街地6㎞、郊外9㎞
軽自動車 市街地4㎞、郊外6㎞

公共交通機関を利用する場合公共交通機関を利用する場合
公共交通機関の区分 乗車距離
電車 65㎞
国内航空 9㎞

電気器具を使う場合電気器具を使う場合
電気製品の区分 使用時間
大型プラズマテレビ 5~6時間
ノートパソコン 50~200時間
冷房・暖房 2~3時間
照明白熱電球100W 25時間
照明100W相当蛍光灯 150時間
携帯電話 10,000時間

電気器具を使う場合電気器具を使う場合
ガス使用の区分 使用時間等
調理強火 1.3時間
お風呂を沸かす 1回200リットルとした場合


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