木づかい運動とは、平成17年度から林野庁が推進している国産材利用推進のための国民運動。平成17年4月28日に閣議決定された京都議定書目標達成計画の森林吸収源対策の一環として始まり、地球温暖化防止などの観点から国産材の利用を推進しています。
日本の木を積極的に利用することより、二酸化炭素(CO2)をたっぷり吸収する元気な森林づくりを進め、環境保全を推進するための環境活動です。
木づかい運動を象徴するロゴマーク「木づかい運動ロゴマーク」は、国産材を使用した製品に使用されます。
「木づかい」は誰にでもできるエコ活動です。日本の山は間伐されず、荒れた状態のまま木が放置されてしまっています。
日本の木を積極的に利用することより、森林の本来の持つサイクル「植える→育てる→収穫する(上手に使う)→植える→育てる・・・」が正常になり、地球温暖化防止機能、国土保全機能、水源かん養機能等が発揮され、私たちの生活を守ることに繋がります。
「木づかい」マークのある製品=国産木製品を取り入れながら、木のぬくもりを身近に感じる暮らしを楽しんでみませんか?
農作物を秋に収穫するように人間の植林によりつくられている森林は、50年~60年ほどしたら、刈り取ります(主伐)。また、森林が育つ過程では下刈*や間伐**を行い、それぞれの木が伸び伸びと育つ環境を与える必要があります。
ところが、日本のほとんどの森林は、下刈や間伐がされず放置されており木が過密な状態となっており、森林が本来の姿で機能していません。これは安い外国産の木材に押され、国産材が普及していないからです。
森林が本来の姿で機能するためには「下刈や間伐を行い木を育て、主伐したら植林して再び森を育てる。」この循環が大切です。日本の森林を本来の姿に戻すには、国産材製品の普及が必要です。国産材製品や間伐材製品を使うことで、日本の森を育て、二酸化炭素(CO2)の吸収にもつながっていきます。
*「下刈」とは植栽した苗木の生育を妨げる雑木等を刈り払う作業です。
**「間伐」とは生長過程で過密になった森林に対して、本数を減らすために抜き伐る作業です。
人と木の関わりは太古より続いており、どの時代でも、その姿を変えながら、さまざまな形で生活の中に取り入れています。それは木と人との相性がよく、木のある生活は快適で健康な生活がもたらされるからでしょう。家庭で、学校で、オフィスで木づかいを取り入れる例をご紹介します。
・家庭では
木製のテーブルに座っておしゃべり。木の香りで癒し効果抜群です。積み木で遊ぶ。壊れた家具は直して使う。ベランダガーデニングには木製プランターカバーなど、木は暮らしにとてもなじみます。
・学校では
木造校舎は「情緒が安定する」「温熱効果が優れている」「疲労が少ない」などさまざまな効果が認められ、木造校舎の整備実績は 年々増えています。内装をはじめ、机や椅子など、身体に触れるところに木材を使うだけでも、子供達が落ち着く健康的で安らぎのある空間をつくり出します。
・オフィスでは
国産材製品を使うことは、荒廃している日本の森林整備につながり、地球温暖化防止に貢献することになります。最近ではCSR活動の一環として、国産材利用量を環境報告書に掲載する企業も増えてきました。
木を取り入れたオフィスは明るい雰囲気になります。木製ペン立て、名刺や封筒、パンフレットなどの紙製品など、オフィスは木を使う場面がたくさん!食堂のテーブルも割り箸も、国産材に。
※掲載している文章は財団法人日本木材総合情報センター 「木net」から許可を頂いて転載しています。