消費者が求めているもの、、それは「木の物語性」です!

~先人達から語り継がれた木の効用は学識者の手によって最先端科学となる~

森林の未知なる効用について以前から興味があった私は、七年前、インターネットの検索エンジンで「フィトンチッド」についてリサーチを開始したところから始まります。今思い起こせば不思議なことに、七年前というのは、森林が最も多い北海道在住の時ですから、大阪育ちの私が北海道で、何かしらの体感的或いは本能的なグリーンスピリッツが芽生え始めていたからなのかもしれません。ちょうどその頃、夫とともに起業(現在の生活アートクラブ)し、東京に本拠を置くこととなり、以来、林野庁主催の森林(もり)の市をはじめ、フィトンチッドフォーラムにはほとんど毎回参加させて戴いております。初めて森林の市に、グリーンスピリッツの出展ブースを訪ねようと、通りがかりの方(素敵な紳士)に道案内をして頂こうと声を掛け、お尋ねしたところ、なんと、その方こそ!まさに(あの!有名な!東京大学の!)谷田貝先生だったことを思い返すたびに主人とは今でも大笑いしています。その後、先生のご講演はほとんど欠かさずに拝聴させて頂き、様々な勉強をさせて戴いております。当社は創業以来、僅か5年という短い時間ではありますが、森林の特徴を反映させた製品を世に波及させたい一心で啓蒙運動に取り組んで参りました。例えば、吸水性が綿の2倍(繊維質が中空構造)で匂いが付かない(消臭効果の高い)竹繊維のタオル類をはじめ、ゴキブリやダニに忌避効果の高い青森ヒバを原料とした防虫スプレー、ナチュラルキラー細胞だけでなく、もしかしたら脳細胞が活性化して東京大学へ合格するかもしれない!?無垢材の学習机など、現在、森林をテーマに約700種のエコロジー雑貨、木製品や家具類を取り扱っています。お蔭様で当社製品も多くのお客様に購入して戴けるようになりましたが、私の実感として、消費者が求めているのは竹タオルやヒバ防虫剤ではなく、古来から語り継がれた木の効用や、その謂れ、などの言わば「ストーリーそのもの」なのかもしれません。比較的若い層のお客様からは、いい話が聞けた、はじめて知った、木って凄いのね!と言う言葉を戴けますし、ご年配の方々からは、懐かしい、子供時代に使っていた、若い人達にもっと伝えて欲しい、今日は嬉しい気持ちになった、などの声が多々あり時に勇気付けられます。今後もグリーンスピリッツ主催の講演で、森林についてさらに学習していきたいと思います。また、同時に、今なお踏ん張ってものづくりに励んでいる生産者の顔や熱き魂を消費者に伝えながら、むしろこれからは、消費者からの先に綴ったような喜びの声を生産者に返して行く橋渡しこそが、当社の重要な役割と認識しています。「目薬の木」や「蚊殺しの木」。先人達の多くの経験によって語り継がれた森林の効用は、現在、学識者の手によって、より科学的に解明されつつあります。先生方をはじめ、貴協会に心より感謝します。どうか私たちに今後も有益な情報提供をお願い致します。以上

有限会社生活アートクラブ 富士村 真知

※上記の内容はグリーンスピリッツの会報誌に載せた原稿です。

谷田貝先生の退職記念バーティー

奥様とご一緒の谷田貝先生

明星大学理工学部化学科教授の吉澤先生と
一緒に撮った写真

谷田貝先生のフィトンチッドの本