カサブ石けんの原材料について

カサブ石けんの原材料について

●原料のひとつ、ローレル(月桂樹)オイル

カサブ石鹸の一番の特徴ともいえるローレル(月桂樹)オイルは、ロ−レルの木の実から搾られています。

ロ−レルの原産は地中海沿岸です。ですから、地中海沿岸の国々にはロ−レルの自然の群落がたくさんあり、太古の昔から人々にとって身近な植物でした。また、薬として神聖な木として扱われてきました。
多くの遺跡にロ−レルの葉が描かれている事からも人々とロ−レルの関係を垣間見る事ができます。
オリンピックやスポ−ツの競技会で勝利者だけに与えられる月桂冠はまさに特別な木である事を証明しています。
シリア原産のオリ−ブ石鹸には、必ずと言っていいほどロ−レルオイルが含まれています。

●なぜロ−レルオイルが含まれているのでしょう

2000年の歴史を持つシリアのオリ−ブ石鹸にはなぜローレルオイルが含まれているのでしょう。
その理由のひとつとして、昔からロ−レルオイルには殺菌作用があると言われています。

昔から薬として利用されてきたのは、第一にこの作用があったためでしょう。
そしてもうひとつ、とても香りがよいということです。
ロ−レルオイルを使うことにより、洗うだけの石鹸から、香りを残す芳香作用のある石鹸なのです。
またシリアはロ−レルの群落が多く、ローレルオイルが容易に手に入るという条件もそろっていました。
しかし、ローレルオイルは大変貴重なオイルなのです。
いくらたくさんのロ−レルの木があったとしても、100Kgのローレルの実から採れるオイルは、わずか5Kgだけ。
このため昔から、 オリ−ブ石鹸に含まれるローレルオイルが多い程、高価な石鹸とされてきました。

そしてシリアではオリ−ブ石鹸の事を、オリ−ブ石鹸とは呼ばず、「サボーン・ガール」=ロ−レル石鹸と呼んでいます。
ですからローレルオイルは、シリアのオリ−ブ石鹸、カサブ石鹸にとっては貴重な原料なのです。

●ローレルオイルの採り方

ローレルの木は楠の仲間の常葉樹です。
4月に開花し、11〜12月に実がつきます。
そして実にオイルが貯まると、その実が緑から黒に変わり、人々に収穫の時期を知らせます。するとカサブの人々はロ−レルの森へ行き、実を収穫し、すぐにオイル作りに取りかかります。

ローレルオイルの採り方は主に2つあります。

1.
低温下で溶剤等の薬品を使用しないで採取する方法(セミコールドプロセス)でシリアは全てこの方法でオイルを採取しています。少量しか採取できませんがフレッシュで良質なオイルです。このローレルオイルがカサブ石鹸には35%含まれています。
2.
高温下で溶剤等を使用し採取する方法。
この方法は大量かつ容易にオイルが採取できます。

その後、不純物を取り除くためのフィルターにかけられ、カサブに使われるロ−レルオイルが出来上がるのです。

●オリ−ブオイル

オリ−ブ発祥の地はシリア(大シリア時代)だと言われています。人類が歴史に登場する前から自生し、紀元前4〜5000年頃より栽培され、そして紀元前2000年頃には南ヨ−ロッパや北アフリカに伝わっていきました。

オリ−ブは干ばつに強いため、どのような土壌でも育つと言われています。
成長のための条件は

1)熱く乾燥した夏があること。
2)寒くて短い冬があること。
3)軽く雨が降る春があること。

最低限これらの気候条件が必要なのです。
これらの条件はまるでシリアの気候を表わしているようです。

●シリアとオリーブ

シリアの人口は1800万人。シリア国内にあるオリ−ブの木は6500万本と言われ、家庭の庭でもオリ−ブの木を見ることが出来ます。オリ−ブの木、実、油、すべてが神聖な存在です。そして日常にいろいろな使われ方をされています。昔から地中海沿岸の国々では、食用だけでなく医薬品、または化粧品にと幅広く使われてきました。

●カサブ石鹸に使われているバ−ジンオリ−ブオイル

カサブ石鹸に使われているオリ−ブオイルは、すべてシリア産のコールドプレス(冷間圧搾)の一番絞りのオリ−ブオイルで、そのグレードはバ−ジンオリ−ブオイルです。食用とする際、オリ−ブオイルの酸味の量でグレ−ドが決められますが、エキストラバージンオリーブオイルとバ−ジンオリ−ブオイルの違いは、その酸味を下げるためのフィルターに通しているか否かの違いだけです。グレードの高いオリーブオイルの中でも、一番石鹸として加工しやすいため、バージンオリーブオイルを選びました。
エクストラバージンオリーブオイルは食用としては最高のグレードですが、石けん造りの素材としては、エキストラバージンオリーブオイルにバージンオリーブオイルの方が劣るということはございません。
バージンオリーブオイルは、フィルターを通す前の状態ですので、ビタミンやスクワレンを多く含んでいる、実の成分をより残しております。ですから、石鹸の素材としてはとても向いているのです。
その肌に良いとされる成分として挙げられるものは保湿効果のあるグリセリン、スクワレン、活性化を助けるビタミンA、ビタミンEなどが代表的なものです。オリ−ブオイルに含まれているこれらの成分が、洗った後のお肌のしっとり感をもたらしてくれるのです。

●綿実油

カサブ石鹸には綿の種子を圧搾してつくられたシリア産の綿実油が1〜2%程含まれています。
オリーブオイルを使った石鹸は起泡力がなく、泡立ちが弱いと一般にいわれますが、それを補うために、大きくて持ちの良い泡を立てることが特徴の綿実油を配合しています。
これにより優しくふんわりとした泡を立てる石鹸となるのです。

●ヤシ油
パーム油にはオレイン酸とパルミチレン酸が多く含まれています。オレイン酸は人の皮脂の成分に近いことから肌に優しく、パルミチレン酸は泡立てられた泡を持続させ、石鹸を固くする働きをします。パーム油を配合することで自然なままの、さらに使い易い石鹸を作ることが出来るのです。

●アレッポのクレイ
中近東ではシルクロードの時代からアレッポのスーク(市場)など、さまざまな場所でクレイが販売されています。
クレイはシリアで「Beyloonベイルーン」または「アレッポの粘土」と呼ばれ、モロッコでは「ガスール」と呼ばれています。 シリアでは昔からトリートメント効果のあるものとして髪の毛や肌にパックなどの方法で利用されてきました。
鉱山で採掘されたタブレット状のクレイを粉にしたものや、粉を使いやすいパイプ型に固めたものを、今もシリアでは公共のお風呂場に置かれています。クレイ自体は洗浄効果が弱いのですが、灰を混ぜ合わせると洗浄効果が高まるという事を知り、石鹸として使われていた時代もありました。
そして現代、カサブ石鹸にクレイを入れることで洗浄効果を高め、さらにオイルに含まれていないミネラルが補われることでトリートメント効果も高まり、なじみのある石鹸からクレイの使用感を楽しめるようになりました。

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